風邪薬は、あらゆる薬の中でも一番身近なものでしょう。
生まれてこのかた、風邪薬を一度ものんだことがない人はいないと思います。
それほどありふれた風邪薬ですが、ではそもそも風邪薬とは一体どんなものなのか、ちゃんと分かっている人は少ないみたいです。
今回は風邪薬について説明します。
「風邪」って、そもそもどんな病気?
結核は結核菌に感染して起こる病気。
そして、インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染して起こる病気。
では、風邪は風邪菌あるいは風邪ウイルスに感染して起こる病気なのでしょうか?
実は、風邪菌も風邪ウイルスなどというものは存在しません。
様々なウイルスによって引き起こされる咳(せき)や喉の痛み、鼻水、発熱、頭痛、関節痛などの症状を主体とした病気をまとめて「風邪」と呼んでいるのです。
市販の「風邪薬」ってどういうものなの?
よく言われることですが、風邪の特効薬、風邪の原因を元から絶つ薬はありません。
そもそも、風邪の原因となるウイルスは数え切れないほど多いから、それらのウイルスをまとめて根絶やしにできる薬がなくても仕方ないでしょう。
しかし、薬局に行けば「風邪薬」と銘打った薬がいっぱい並んでいます。
だとすると、薬局の棚に並ぶ風邪薬とやらは一体何なのでしょうか?
世間一般的に言う風邪薬とは、風邪の原因となるウイルスを殺す薬ではなく、風邪の諸症状を和らげる「対症療法薬」です。
風邪の主な症状である咳(せき)や鼻水・鼻詰まり、熱、痛みなどを抑える働きをもつ成分をまんべんなく混ぜ合わせ、どの症状にも効くように作られています。
いわゆる「総合感冒薬」にはこんな成分が含まれています
1. 咳止め:ジヒドロコデインなど
2. くしゃみ・鼻水・鼻詰まり:主に抗ヒスタミン薬
3. 鎮痛解熱剤:アセトアミノフェンやアスピリンなど
風邪薬で予防は無理
市販の風邪薬は対症療法薬ですから、症状を一時的に和らげるのには効果があります。
しかし、病気の予防効果はありません。
だから、周囲で風邪がはやっているからと予防のために風邪薬を飲んでもまったく意味がありません。
もちろん、症状を抑えるから、風邪をひいても風邪の症状が出にくいのは確かです。
でも、それはそれで問題です。
風邪をひいているのに、それに気づかず無理をしてもっと大きな病気(気管支炎、肺炎など)になってしまう危険があります。
むしろ、風邪をひいたら、
・後回しにできる用事は後回しにしてできるだけ体を休める。
・なるべく人込みを避ける。
・栄養と睡眠を十分にとる。
などの一般的な注意をして、痛みや熱などの症状ががまんできない時に薬を使う方が治りが早いです。
その際、心得ておいてほしいことがあります。
それは薬の選び方です。
風邪をひいたからと言って、いつでも咳や鼻水・鼻詰まり、熱、痛みといった症状がフルセットで出るわけではありません。
たとえば、咳だけなら咳止め、鼻水だけなら抗ヒスタミン薬という具合にピンポイントで服用する方が、総合感冒薬をのむよりも余計な副作用がなくて済みます。







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